日々の読書

日々、つれづれなるままに読んだ本の、感想おきば
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守り人シリーズが好調な上橋菜穂子の、別な物語。
守り人シリーズの方がシリーズ化されていて話が長いだけあって、壮大。比べると、こちらはやや地味。ながらも、日本的な美しい風景を、キレイな言葉でつづってあって、絵画的なところが魅力的。
あとがきに作者自身が書いているような
『夕暮れの枯野、浅い春の宵闇に漂う梅の香り、そして薄紅の雲のようの桜』
というようなものたちが、うっとりする描写で書かれている。

●隣り合う春名の国と、湯来(ゆき)の国。先代領主らが水源地をめぐって争い、それは呪いによる陰惨な戦いに発展し、関係者の怨みばかりが深くなっていった。
そんな時代。春名の国に住む少女・小夜は、実はこの争いに深い関わりを持つ者だった。そうとは知らず、祖母と2人、集落のはずれでひっそりと暮らしていたが、幼い頃に犬から助けた狐(実は霊狐)の野火と共に、この争いに巻き込まれてゆく。

小夜も野火も、思わず微笑んで応援してしまうような、とてもやさしくて健気で、つよい芯を持った子供たち。こういう清らかな少年・少女をかかせたら、上橋菜穂子はとても上手い。
守り人シリーズに登場する、少年皇太子・チャグムを思い出す。

両家の憎しみは、終わらせることができるのか?

ついこないだ読んだ「灰色のピーターパン」の中の「野獣とリユニオン」では、短編だったので、あっという間に解かれた「こりかたまった憎しみ」が、この本では1冊かけて、ゆっくりと、どうなってゆくかが描かれている。
ものを書く人ならば、「憎しみって持ち続けてよいものなのか?」というテーマを、一度は書いてみるものなのかもしれない。
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