日々の読書

日々、つれづれなるままに読んだ本の、感想おきば
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キャラ:◎ ストーリー:◎

守り人シリーズ4作目。
これまでと趣き変わって、3作目までの主人公・女用心棒バルサは出てこない。
代わりに、14歳になった新ヨゴ皇国・皇太子のチャグムが、隣国サンガルの新王即位式に出かけ、そこで国同士の陰謀そして戦いに巻き込まれる、というハナシ。

シリーズおなじみ、現世界のウラに存在する異世界ナユグも関わってくる。

3作目でちょっとマンネリ化したかなーと思っていたが、どっこい、本作で一気に世界が広がり、いろんな国が登場し、国際的に広がりを見せ、新しい展開に引き込まれる。

これまで、新ヨゴ皇国のほかに、2作目で北の国・カンバルが登場し、国のオリジナリティというか、地理・民俗・国民性などの個性をあざやかに描かれていたが、今回は、南の国に世界が広がる。

海、風、花の色彩の濃い描写が、いかにも南国。
風土だけでなく、王家の成り立ち、それによって王家と民の関わり方もまた全然違う。
そこが、おもしろい。
そして、何よりもワクワクするのは、1作目からなじみの皇太子チャグムの立派な成長ぶり!
王族としての気品、社交性を身につけ、駆け引きもできるようになり、でも大切なモノを失っていない。

国の一大事に、漁民の娘の命など、チリほどに軽い。
隣国サンガル王家の人々も、新ヨゴ皇国の帝であるチャグムの父も、そういう考え。
反して、チャグムは、その小さな命を見捨てることができない。
それは、皇太子としては危ない思想であることも承知している。
周りの人を、さらに大きく言えば自国を、危険な目に遭わせてしまうかもしれない危うさをもっている、それでもチャグムは配下のシュガに約束させる。

陰謀を知りながら、人を見殺しにするようなことを、決して私にさせるな、と。

『政は、人の情けさえも道具として使う。それをシュガは当然のことと思ってきた。
だが、この皇太子の身のうちには、輝く玉のような清いものがあった。』
そう思ってきたシュガもやがて、
「清い、輝く魂を身に秘めたままで、政をおこなえる方がいることを、私は信じます」
と言うようになる。
まっすぐな気性のチャグムと、それを愛しつつも冷静でチャグムを止める事もあるシュガ。よいコンビ。この先が楽しみ。

そしてチャグムは、考える。
異世界ナユグと、現世界サグ。
時々起こる2つの世界の重なり、そして、それを感じる人が稀にいる。
それには何の意味があるのか?
大きな壮大なめぐり・・・・自分をはぐくむ世界は、どうめぐっているのか?
しかし世間の人々は、そんな事には無関心で、日々、人とどう関わるか?国をどう動かすか?陰謀や戦にばかりにとらわれている、と。

今後、このシリーズにおいて、チャグムは、世界の壮大なめぐりを、解き明かすのではないだろうか?と期待される。
日々の政を、清い魂で行っていくうちに、いつか、そんな日が来るんだろう。
その時には、今回はまったく登場のなかった、前作までの主要キャラであるバルサやタンダ、トロガイといった人達も、関わるんだろう、きっと。
楽しみ、だ。
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