日々の読書

日々、つれづれなるままに読んだ本の、感想おきば
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上京した20歳の知寿が、71歳の吟子さんと同居する何気無い日々が淡々と描かれるが、常に静かな不安に満ちており、それが退廃的で美しい。
ひらがなが多いせいか、乾いた感じの文章。

人生に不安や虚しさを感じ、知寿の鬱々とした呟きに共感する時も、ある。
でもこの呟きのかすかな美しさに、少し、救われる。

『追うものなどなく、去っていくばかりに思えるのに、わたしの心はあせっている。
ピアノをめちゃくちゃに、叩くように弾きたい。
箪笥の中の洋服を全部燃やしたい。
指輪や、ネックレスやら、ビルの上から投げ捨てたい。
煙草を一度に十本吸いたい。
そうしたら、振りきれるだろうか。
ちゃんとした生活など、いつまでたっても自分にはできない気がした。手に入れては投げ出し、投げ出され、投げ出したいものはいつまでも一掃できず、そんなことばっかりで人生が出来ている。』
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