日々の読書

日々、つれづれなるままに読んだ本の、感想おきば
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織田信長が実は女だった、という歴史小説。

女だからこそ、天下統一ができる、という主張が面白かった。

天下統一が自分にしかできないのは、心がけの問題だ、と信長は言う。
男は泰平の世を作りたくて戦をするわけではない、戦のために戦をする、だから適当な落としどころばかり探りながらずるずる戦を長引かせてばかりいる、と。
斉藤道三はそういわれて、たしかに、自分は、ただ己の証しを立てたい名前を残したいと戦っているだけだ、と思いあたる。

信長は、民がのぞんでいる泰平の世を望み、そのために戦をし、とことん勝ち抜く事を望む。
戦で名をあげようなどと思っていないから、刀や槍ばたらきでの個人の武功に頓着せず、集団として戦に強くなる方法を思いつき、実践できる。

という流れは面白かったし、信長に関する史実を、実は女だったという観点で描かれた逸話たちはパロディのように楽しめるが、信長がヒステリック過ぎて読んでいて疲れてしまうし、「男とは」「女とは」論が、やや偏ってる感じがする。

この著者の小説は、いつもくたびれたおじさんが、たらたら文句言ったりひねくれたりしながらも、目覚めて最後には再生する爽快さがあるが、主人公が女性のこの話では、信長は最後に自分が本当に求めたものが何かを知り、満足げだが、読んでいる方は、それで満足なのか?というラストであまりすっきりしなかった。
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