日々の読書

日々、つれづれなるままに読んだ本の、感想おきば
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キャラ:◎

精神科医・伊良部シリーズ3作目。このシリーズは安定して面白い。
この面白さは、やっぱり伊良部というキャラクターの魅力が大きい。このキャラにはムカつくけど、結局バカバカしくなって笑えてしまって憎めない。

3作目ともなると、すっかりなじんでしまい、患者が診察室のドアをあけると、読む前にもう、耳に「いらっしゃーい」と言う伊良部のデブっぽいちょっとモゴモゴしたかん高くて軽い声が聞こえてくる。

 ・オーナー
 ・アンポンマン
 ・カリスマ稼業
 ・町長選挙

の4編を収録。

伊良部以外にも、それぞれの編で伊良部に診てもらう事になる主人公たちが、個性ゆたかで生き生きとしているのも魅力的。
今回の「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」では、実在の有名人物のパロディとなっていて、ああ、コレあの人か、ココがパロディだな、という点も楽しめるし、4編それぞれ、クライマックスがハッキリしていて、主人公達の魅力を十分味わった後で、感動ドコロもストンと胸に落ちる。

デブ中年だが、アホでいつまでも子供のように素直でワガママな伊良部に調子を狂わされて、プライドの高い主人公たち、伊良部に振り回されて次第にバカらしくなって素直に自分と向き合えるようになる過程が、面白い。
毎度同じパターンなのに、何故か楽しい。

4編目は前3編とちょっと趣が変わって、伊良部がいつもの病院を出て、東京都の離れ小島に赴任し、そこで町長選挙というバカバカしくアツい戦いに巻き込まれる。
小さな島の島民たちが、にぎやかで元気がよくて、読んでて楽しくなるニギヤカさに頬がゆるむ。
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40代サラリーマン課長たちのフクザツ?な男心をほのぼのと描いた作品。

いかんと思いつつ部下の女性に恋してでも手は出せなくて少年のように毎日夢想して一喜一憂身悶えてちゃうオジさんとか。
理不尽なサラリーマンの哀しみとか、有るような無いような出世欲とか。
スナフキンのように自由な同期へのさげすみとアコガレの混ざった感情とか。
専業主婦の妻へのうっかりした一言での夫婦喧嘩とか。
ぬるま湯のような総務部と、戦場のような営業部とか。
上司にもズケズケもの言う若い一般職の女の子とか。
有能でスキがない、でも実は可愛い一面もある英国帰りの女上司とか。

ドラマに出てくるようなステレオタイプがたくさん。
新鮮味には欠ける。
でもそういう定番を、チャーミングに描かれている所が、この本のすごい所かもしれない。

表紙が、いい雰囲気だ。
昭和レトロな画風の、峰岸達。
http://www.minegishijuku.com/
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