日々の読書

日々、つれづれなるままに読んだ本の、感想おきば
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「このミステリーがすごい2位」の帯に期待しすぎた。

大学時代のサークル仲間7人が久々に集まる。
舞台は都内の古風な洋館のペンションで、序章で主人公・伏見が仲間の1人を殺し、犯人がわかった状態でスタート。
仲間の死の発見を遅らせようと工作する伏見、その言動に疑問を抱き、追求する碓氷優佳。
舞台はペンションの中でずっと閉じたまま、2人の頭脳戦が繰り広げられる、という設定はなかなか面白い。

犯人は最初からわかっているが、伏見が執拗に発見を遅らせようとする理由、また殺人の動機、これらが明かされないまま進むので、伏見と優佳の攻防の間に、それも気になり、といい感じに読み進めるが、するりと読めてしまう軽い感じと、伏見や優佳をはじめキャラクターのわざとらしさというか、不自然な感じが気になって、心底すごいな、と思うほどの感動はなかった。
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ハイジャックされた飛行機のトイレの中で、殺人事件が起こる。ハイジャック犯たちは、たまたまそこにいた頭の回転の良さそうな青年に謎解きを依頼する。人質となった250人の乗客は席に座ったまま、犯行現場のトイレの前でハイジャック犯たちと青年のやりとりだけで、物語が進む、というのは面白い手法だが、動きのない会話だけで進めるにはやや力不足な感があり、ああでもないこうでもない、とさまざまな仮説やその反証を延々とされるくだりはやや退屈。
基本的にふつうの善人である犯人たちがハイジャックに至った動機、その結末は非現実的なファンタジー要素をうまく組み込んでアイディアとしては面白い。個々の要素として面白いものはあるが、全体のストーリーや雰囲気がなんだか退屈で、納得がいかない。

ハイジャックに集中したいから、と無関係の青年に謎解きを依頼しておきながら、犯人たちも青年の相手をずっとしていて、結局あんましハイジャックに集中できていないあたりも気になってしまった。

殺人事件の重要なアイテムの1つである「文字が書かれたペーパータオル」が発見されるものの、血に染まって文字が読めず、真相に近づくのが難航するのだが、血に染まったのは偶然でしかなく、犯人の意図したトリックに対する謎解き、というよりも、たまたま発生した不思議な事件を、ひも解く、というのが雑な感じがすする。
帯の「かつて、こんなに美しいミステリーがあっただろうか」で、犯人の意図した緻密なトリックを期待して読んだからかもしれない。殺人事件については、偶発アクシデントが複雑にした事件の正解探し、動機探しを楽しみ、物語全体は、いろんな要素を盛り込んだ何だか不思議な物語を味わう気持ちで読んだ方が楽しめるのかもしれない。
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